転職

転職

コラムの最後は自分の転職について書こうと思います。 自分は高校教員からプログラマーへ転職をしました。スイングダンスは関係ないと言えば関係ないですが、大きな後押しになったのは事実です。少なくとも「スイングダンスに出会っていなければ転職なんて考えもしなかっただろう」と言えるでしょう。

退職

「プログラマーへ転職」なんていうのは最近の流行りみたいなもので、自分も少しはそれになびいたところは正直あります。ですが、あくまでもそれは転職理由の、しかもほんの一部であって、退職理由ではありません。 また、「教員という職業に嫌気が差して・・・」という訳でもないです。むしろ教員という職業は自分が小学生のころから抱いていた夢であり、実際になれた時の喜びはすごかったです。仕事は大変でしたが、毎日が変化に富みとても楽しかったです。 それでも退職しようと思ったのは「スイングダンスを通じて色々な世界を知ったから」のが大きいと思います。

価値観の変化

スイングダンスを始めてから、国籍を問わず色々な人々に出会いました。また、海外から日本にやってくる人を受け入れるだけでなく、自分も海外に行って受け入れられる体験をマレーシア旅行で味わいました。(このときはまだオーストラリア留学には行ってませんが、留学でも同じ思いを味わいます。) そして見えてきたものは、本当に多種多様な人々の生活であり、自分が見ていた世界とは本当に小さいものだったんだと思い知らされることになりました。生徒に「そんなんじゃ社会でやっていけないぞ」なんて言っていた自分の言葉の、なんと薄っぺらいことか。何を知っていたんだ、と。 そう思うようになってから自分の世界をもっと広げたくなりました。 それまででも、英会話学校に飛び込んだり、そもそもスイングダンスの世界に飛び込むようなことをして、自分の世界を広げてきたわけですが、その思いがさらに強くなった感じです。仕事以外の部分で変えてきたのにまだ物足りないならもう仕事を変える他にないんじゃないか、と。

転職

生活を変えたいと思うものの、「じゃあ一体どういう風にしたいの?」という疑問にぶつかって、答えが出ないうちに現状維持で手を打つ、というのがありがちなパターンだと思いますが、自分がその壁を越えることができたのは「目的地を決めることができた」という幸運があったと思います。

もう一つの夢

まず最初に、そしてこれが最大の理由なんですが、自分には教員以外にもう一つ夢があったということです。教員は小学生のころからの夢でしたが、実は中学の時にはプログラマーもいいなと思いました。プログラミングに大いにハマったのがシンプルな理由です。そして高校のころにどっちにするか悩んで教員を取りました。だから教員以外に何があるのかと思った時に「自分にはプログラマーという選択肢がある」ということを思い出したときはある種の確信のようなものを感じました。「教員という、なりたいものになれて、さらにもう一つなりたかったプログラマーになれたら、これ絶対後悔せーへんやん!」と。自分にそういうバックグラウンドがあったのはある種の幸運だと思います。 2つ目は、ダンサーの人たちと話していると意外とIT分野で働いている人が結構多いと思ったことです。大部分の人たちというわけではなく、思ったほどよりかはちょっと多い印象ぐらいの感じですが、おかげでな何となくイメージが湧きやすかったのは事実です。 3つ目は、プログラミングの技術は世界共通であるということです。スイングダンスが世界共通のコミュニケーションツールだとしたら、プログラミングは世界共通の仕事のスキルになるわけです。もしそのスキルを世界で通用するレベルにまで本当に高めることができたら最強ですよね。もし海外に飛び出したとしても、仕事もでき、趣味もある。世界を広げたい自分にとって、そういう可能性の高さは魅力でした。

最後の後押し

そんなに理由がそろっていたんですが、不安が無かったわけではないです。むしろ飛び出したいと思いつつ不安だらけで、ぶつくさ弱音を吐いていたような気がします。そんな自分の後押しをしてくれたのは彼女の「そんなにやりたいんならやってみたらいいやん」の一言でした。その時に、外の世界に飛び出す不安はなくなりました。そんな彼女もまたスイングダンスで出会った人の一人です。 夏休みが明けたころに校長に退職の意向を打ち明け、3月で退職しました。 退職後の留学については前回のコラムで書いた通りです。また、帰国後の転職活動はあまりスイングダンスとは関係なく普通に進め、特に書くべきこともなく無事にゲットできたので割愛します。

まとめ

スイングダンスのおかげで出会うはずの無かった人と出会い、味わうはずの無かった体験をし、それまでは思いもよらなかったであろう転職という決断をし、人生が大きく変わりました。それは自分の望む方向にどんどん進んでいる気がしています。今、人生がかなり楽しいです。 書くのに随分と時間がかかってしまい、かなりな量になってしまいましたが、このコラムは以上になります。何かのきっかけで「スイングダンスって何だろう」と思って検索したら日本スイングダンス協会というHPがあり、コラムなんてものがあり、「スイングダンス始めたら人生変わった」なんてタイトルに釣られて読み始めた人に対して、始めるきっかけというのは特にそんな特別なものではなく、でもどれだけスイングダンスでワクワクできるものなのかということを伝えるために書いてきました。「それなら自分もちょっとやってみようかな」と思ってレッスンを探してみたり、YouTubeでちょっとどんなものかと検索してみたり、あるいは自分みたいにいきなりパーティーに飛び込んで強烈な非日常感に圧倒されたりして、スイングダンスの世界に小さくて大きい一歩を踏み出してもらえると嬉しいです。 ここまで読んでくださってありがとうございました。